八戸市南郷区にある山の楽校が取り組んでいる焼き畑も今年で3年目。
今年も蕎麦が立派に実り、新蕎麦が待ち遠しい時期となってきましたね。
今回は焼き畑の蕎麦を美味しく食べてもらうため、
南郷区島守にある風情ある水車小屋へと大事に運ばれました。
水車には川から引いてきた水が勢いよく流れ、いつでも回転が出来る状態です。
太陽の光りを浴び、まるでこんがりと日焼けしたかのような蕎麦の実。
この実の殻をとる作業へととりかかります。
それでは準備が整ったところで、水車を勢いよく回します。
やっぱり水車が回っている姿は絵になりますね~。
眺めているだけでも楽しいものです。
この水車がグルグルと回転すると
小屋の中の仕掛けもグルグルと回転しはじめ、
石臼に載せられた蕎麦の実がじっくりと石臼へと吸い込まれていきます。
なぜか、これを見ているだけでも面白いから不思議。
犾舘会長にお話を伺うと美味しい蕎麦粉は挽き方も重要とのことです。
石臼を使って、適度な回転でまわし、熱を発生させないようにすると
蕎麦の旨み、香りを壊さずに風味のある蕎麦粉が作れるそうです。
そういう点では、一定のリズムで回転する水車を利用し、
蕎麦を挽くということは利にかなっているとのこと。
うーん、奥が深いですね。
そして、最初の蕎麦挽きで誕生した粉がこれです。
これを「一番粉」と呼ぶそうです。
この一番粉は蕎麦の実の中心が粉になったもので、
まるで雪のような綺麗な白さ。でも、蕎麦の匂いがまったくしないんですよね。
一回目の作業で篩い分けられた蕎麦の実がこちら。
これをもう一度、石臼へと運んでじっくりと挽いていきます。
この時は、1回目より時間がかかる。
この根気のいる作業をじっくりと見守る、山の楽校の犾舘会長。
蕎麦を見つめる目が真剣です。
2回目の石臼挽きで誕生した粉。これが「二番粉」。
一番粉と二番粉を並べてみました。
左が一番粉で、右が二番粉。色の違いがわかるでしょうか。
二番粉の方が色が少し黒く、蕎麦の香りが強くあります。
この同じ作業をもう1度繰り返し、「三番粉」。ここまで挽きます。
すると下のようになります。上が三番粉、左が一番粉、右が二番粉。
一番粉、二番粉、三番粉を綺麗に混ぜ合わせ、
いよいよ山の楽校の蕎麦が誕生です。
三番粉は殻に最も近いところの実なので、色が濃く、味もよいとのこと。
南郷区の島守のおばあちゃんたちは、この三番粉がないと蕎麦らしくないんだよなあと
おっしゃいます。
この焼き畑で作られ、水車小屋で丁寧に作られた蕎麦粉。
この蕎麦粉がどうなるかといいますと、
山の楽校では楽校レストランをプチ・オープンし、
皆様に料理として提供する準備中でございます!
今度はそのお蕎麦を紹介したいと思いますので、またの機会にご紹介します!
by TOSHIYA
<山の楽校>
◆住所:青森県八戸市南郷区大字島守字北ノ畑62
◆電話:0178-82-2222
◆開校時間:8時~17時まで
◆休校日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日の火曜日が休校日となります)・年末年始他