欧米での日本のイメージといえば「フジヤマ、ゲイシャ、サクラ」(古いかもしれませんが)
他にも日本を象徴するものがたくさんある中、なぜこの3つがよく挙げられるのでしょうか。

(八戸公園の桜。今回の記事とはまったく関係ありません。)
それには、吉田初三郎という人物が大きく影響しています。
吉田初三郎は大正から昭和にかけて活躍した鳥瞰図絵師で、「大正の広重」と呼ばれるほどの人物です。
鳥瞰図とは、まるで飛んでいる鳥の目から見たような地図のことで、観光的な要素が強く、精度よりも分かりやすさを重視し、大胆なデフォルメが特徴となっています。

(昭和12年作「八戸市鳥瞰図」の種差海岸周辺をアップしたもの。蕪島が今のように陸続きではなく、橋が架けられています。)
そんな初三郎は、1930年、当時の鉄道省の依頼で外国向けのキャンペーンポスターを依頼されます。
そこで描かれたのがフジヤマ、ゲイシャ、サクラ。
このポスターが欧米に強烈な印象を与え、今でも日本のシンボルとなっているのでした。
そんな才能溢れる吉田初三郎ですが、昭和7年に八戸市鳥瞰図を作製するために八戸を訪れました。
その際、種差海岸を見て
『ここは日本八景の「室戸岬」や東洋一の景勝地と言われる「海金剛」にも勝る日本一の海岸美』と絶賛しました。
そしてなんと、その年から3年かけてアトリエ兼別邸「潮観荘」を種差に建設し、そこを活動の拠点としています。
また、種差海岸の名勝指定にも大きく貢献したと言われています。
吉田初三郎のように日本全国を見て回った芸術家に「日本一の海岸美」と絶賛された種差海岸。
言うだけではなく、建物まで建てて住んだというので説得力がありますよね。

現在発売されている「八戸市鳥瞰図復刻版」【500円】

中はジャバラ折になっていて、昭和12年に作られた八戸市鳥瞰図、当時の八戸の案内、吉田初三郎の説明などが掲載されています。
今の地図と比べて見ると、昔から変わらないもの、今はなくなったもの、新しくできたものなどが分かって面白いですよ。
by マサキ